トイレの中

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トイレの中

三千子ウイルス(三千子③)~ 地獄再び【全方位型グロホラー続々編】 ◆トイレの中  休み時間、私はいつもトイレの個室の中にいる。  しかも下級生、つまり中学一年生の女子が使用するトイレの個室だ。  ここにしか私の居場所はない。  私の居場所は教室ではないし、運動場や講堂でもない。ましてや家の中にもない。  私はトイレの中に引き籠るために生まれてきた。毎日のようにそう思っている。  トイレの中で、携帯の掲示板を見たり、本を読んだりする。この時間が私の唯一の癒しの時間だ。昼休みにはここでお弁当を食べたりもする。  ここは個室が多いので、ノックされることはまずない。  そんな時間はほんの僅かだ。すぐにチャイムが鳴り、安堵は打ち破られ、教室に戻らなければならなくなる。  私は慌てて廊下を駆け抜け、自分の教室に向かう。教室の中に一歩足を踏み入れば、そこには地獄が広がっている。  私は「地獄」という言葉を浮かべる度に思う。  この世界には天国という場所は無いけれど、地獄はいくらでもある。その証拠に、自殺者は無くならない。この世に「さよなら」をする人間は地獄を見ているのだ。  私もその一歩手前まで来ている。  毎日、「これが地獄なのか」と思いながら、同時に、私は同級生たちから迫害を受ける為に生きている、と思うようになった。

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