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俺はその深刻な様子を感じた
「どうしたの?」
俺はそう言いながら彼女の隣に座った
「アタシたちに……『また』ってあるのかな?……」
「何を言ってるんだよ!? あるに決まってるだろ……」
一番言って欲しくない言葉だった……
「アタシ……『夢』で友達が死んでから本当に悲しくなって自暴自棄になってたんだ……自分からは死にたいとは思わなかったけどもう死んでもいいかなって思っていた……親には悲しい想いをさせるけどアタシから失うものがなかったから……」
俺は黙って聞いていた
「でもね……そんな時にてる君に会ったの……最初は他の参加者と同じようにしか見えなかったけど話すうちに優しい人だな~て思って……ゲームではあまり知らないアタシのことをを必死に守ってくれた……大変な戦いだったけど一緒にいて不思議と安心できた……」
段々直美の目はうるんでいった……
「てる君は生きる事に前向きだった……アタシが忘れかけていた気持ちだった……そして短い期間だけどてる君と過ごした時間が本当に楽しくて……てる君の事が大事になってきて……………………恐くなっていったの……」
涙が彼女の頬を伝った……
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