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「あ~実はな……お前誰にも言わないって約束できるか??」
急に小声になって俺に話しかける晃……
「あぁ……」
「俺って親父いないじゃん? 昔どっかに蒸発しちゃって……」
晃の親父は幼い頃に母親と晃を残して出ていってしまったのだ……
「で、1週間前にアメリカからやってきたある弁護士が俺の家に来て『影山明子さんと晃さんですか?』って日本語で俺とお母さんの名前聞いてきたわけ」
俺は頷きながら聞いている
「で、何しに来たかっていうと…俺の親父は少し前に癌で死んじまったらしいんだがアメリカで事業を興して巨万の富を築いていたらしくて俺とお母さんに罪償いとして遺産を相続したらしいんだ……親父はあっちでは独り身だったから全部相続されたんだ……」
「つまり……お前今超金持ち??」
「そう……♪」
「嘘付くな!! 意味が分からないし…ありえないだろ?」
俺は小声のまま強く言った
「じゃああの金はどう説明できんだよ?」
「ん~……銀行強盗」
「もっとありえねぇよ!!」
「マジでそんな奇跡みたいな話あるんだな……」
俺はついに認めた……実は『夢』が関わっていると思っていたから軽くホッとした……
「誰にも言うなよ??」
「言わん……だからちょっとちょうだい」
「調子乗んな!!」
俺と晃が笑っていると
「確かに2330万きっかり頂きました こちらが領収書とキーでございます」
晃は鍵を受け取ると俺と一緒に新車に乗った
「じゃああの車は後よろしくお願いします」
「かしこまりました お買い上げありがとうございます」
俺と晃は店を後にした
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