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「これ何なの?」
当然沸いてくる疑問だ
「なんて言えば言いのかなぁー? ん~…簡単に言えば命?」
と、少し考えてから言った
俺は思わず突っ込んだ
「命!!??」
「これで私達の今の体の状態が分かるの 直接体と繋がっているって言えば分かるかな?」
いや 分かる訳がない
彼女は話を続ける
「つまり~例えばアタシの指が切れちゃったらこのフィギュアの指も切れちゃうの」
ここまで鮮明に馬鹿げている夢はあるだろうか? 俺の脳は俺に何を伝えたい?
「はぁ~…」
俺は半信半疑の答え方をした
「ほら!!あの人見てみて!!」
そこには左腕の袖から腕が出てない同年代くらいの男が立っていた
その男はじっと一点を見つめている その視線の先を見ると彼のものと思われるフィギュアがある……左腕のないフィギュア……
彼はチッ!!と舌打ちを鳴らした後 彼自身の席に戻って行った
「あれじゃ今回は大変だろうなぁ~」
と、直美はそう言った
大変? 何が? 俺は急に不安になっていった 読み取れないこの夢の行く先に恐怖していたのかもしれない
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