そして、今

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そして、今

 最期のお別れをしようと棺に近づく。棺の中にいるお母ちゃんは、ドライアイスの雲に包まれて、なんや楽しそうな顔をしていた。もしかしたら、小さい頃に私がした事、いろいろ思い出してるんかなぁ。お布団じょっきん事件、傘ジャンプ・フワフワーン実験、それから、エトセトラエトセトラ。  私の番が終わって、仲の良かったお友達や知り合い数名最期のお別れをしてもらう。その様子を少し離れたとこから見ていると、嬉しそうな顔のお母ちゃん。  一通りのお式が終わり、葬儀場の玄関でみんなに見守られる中、棺が霊柩車に乗せられる。私は愛車に乗って、霊柩車の後ろに愛車をゆっくり付ける。  みんなに見送られる中、二台は葬儀場をゆっくり出発して、市街が一望できる山の火葬場へと向かった。 ☁☁☁☁☁  お母ちゃんが焼かれている間、待合室で待たずに一旦火葬場から出てみる。少し歩くと木製のベンチがあって、そこに座ってみる。ぼーっとしながら辺りを見回すと、火葬場の煙突が見えた。そこから空高く、細く真っ直ぐに昇っていく、煙になったお母ちゃんが見えた。私はお母ちゃんに話す。 「一人で私を育ててくれて、ありがとう…これからは雲の上から見守ってな…頼むでー。それとあと一つ、これだけはお願い!急に目の前に現れたり、枕元に立ったりしんといてな…怖いし…これは、ほんま絶対、頼むで!」 そして私は胸の前で手を合わせて、空へと祈る。するとどこからか、お母ちゃんの声が聞こえてきた。 『こちらこそありがとう!ホンマ、楽しい人生送れたわー。それと、急に現れへんし、心配しんときー!怖がりなん知ってるし。とりあえずワンクッションおいて、夢の中に出るわ〜』 「………ん?夢の中…?ワンクッション…??それも怖いし、いーやーやーーっ!頼むし、お願いやし、やーめーてーーー!」

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