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第三話「夜更けの甘い独占」
夜。ネルの部屋には、わずかに月明かりが差し込んでいた。
机の上には、ネルが買ってきたチョコレートと、授業で使ったノートが雑然と置かれている。
「……もう寝る時間だろ?」
祢音の声にネルは振り返ると、赤みがかった茶髪の彼がソファで寝そべり、吸い殻の匂いを漂わせていた。
「ちょっとだけ……」
とネルがベッドに行こうとすると、祢音はすっと立ち上がり、ベッドの前に立ちはだかる。
「どこ行く?」
「……寝るだけ」
「俺と寝ろよ」
柔らかくも強い力でネルを抱き寄せ、唇を塞ぐ。
ネルの心臓は激しく跳ね、体も熱を帯びてくる。
「祢音……や、やめ……」
「やめねぇよ。俺が欲しいんだ、ネル」
祢音の手はネルの背中を撫で、腰に回り、二人の体はぴったりと重なる。
「お前の可愛いと甘い、全部俺のもんだ」
甘い息とともに、ベッドの上で絡み合う二人。
ネルはまだ少し戸惑うけれど、祢音の独占欲に抗えず、身を委ねてしまう。
「……んっ、だめ……熱すぎる……」
「熱いのはお前のせいだろ」
祢音の声は低く、深く、耳元で囁く。
夜は二人だけのもの。
甘く、濃密な時間が延々と続く。
眠るのも忘れるほど、祢音に抱かれるネルは、心も体もすっかり捕まっていた。

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