月が満ちる夜に、
『——-満月の夜に連続殺人。犯人は未だ捕まっておりません。次の満月は明後日です。皆さま、夜道に注意してください』
夜のニュース番組。
ソファで肩を寄せ合いながら
そのニュースをみていた私は、無意識に隣に座る彼に腕を絡めた。
「物騒ね……」
「……そうだね」
そう言った彼の声はいつも穏やかで、柔らかく、私を包む温もりに満ちている。
初めて出会ったのは、雨の降る駅のホームだった。傘を持たずに震えていた私に、彼は自分の傘を差し出してくれた。
「良かったら…どうぞ。」と、少し照れたように笑うその姿に、
私は、まんまと恋に堕ちた。
それからは、絶対に、この人の恋人になりたくて、
何度も偶然を装って、彼と出会うように仕向けた。
「好きです。恋人になってください。」
彼から、そう言われた時は、夢のようで。
幸せすぎて、もう、どうなっても
この人生に悔いはないって思えた。
笑い合い、時には喧嘩もした。
でも、いつも最後には、優しく包み込んでくれる彼。
そして、私は確信した。
この人となら、ずっと一緒にいたい、と———。
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