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「し、しこ、これ嫌い……」
「琥珀」
「はいよ。紫狐、戻るよ」
「うわぁーん」
琥珀に連れて行ってもらい、箱の中を見ると明らかに指の骨。
「こんなに綺麗に残るものじゃないんですけどねぇ」
「かなり古いのぉ」
「父上、あの家族のこと、いつの間に調べたんです?」
「うちの影共は年季も入っておるし、そういうのが得意なんじゃ。冬弥の狐たちも格が上がればなんでもできるようになるじゃろ。何か感じるか?」
「いえ、この骨の人とあの着物の人がおなじなのは分かりますが、ここに来るまでに呪をかけたあの木。それにこの神社。以前住んでた家から年数が合いません」
「まだまだじゃのぉ」
「じゃあ、父上はわかるんですか?」
「おおよそはの。骨も着物と共に燃やすとしようか。やってみるか?」
「燃やすだけで力は暴走しませんよね?」
川の近くで着物などを置いて狐火をつけて燃やすと、いつもよりかなり大きな狐火が出てしまう。
「あ、大きすぎました」
「いつも使っている時より加減をせんか!ま、馴染むまでは仕方ないが、制御ができるまでは最初に見た力を蓄える場所。自身の中にある意識の奥へいつでも行けるように鍛錬はせねばならん。それだけは毎日の修練に……ん?燃えておらんぞ?」
「そんなはずは。火と土の気をまぜました」
「仕方ない。儂の気で散らしてみるかの」
それでもなかなか指だけが燃えず、やっと燃えてチリとなった時には一日の疲れがどっと出てしまった。

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