59人が本棚に入れています
本棚に追加
あっという間に
4時間が経って
コーヒーを一体何杯おかわりしたんだろう
胃がもたれてる
12月の夕方は
夕日がせっせと消えていく
それはきっと
恋人達の為なんだとあたしは思うけど
真っ暗な帰り道
雪はチラホラ
「寒いね」
「うん…」
もう帰らなきゃいけないのが
寂しくて
一生の別れなんかじゃなく
これから何度も会えるのに
さっきまでお喋りだった2人して
無口になる
雪の上を歩く
雪と靴がこすれる音しか聞こえない
北海道の12月は
寒くて寒くて
ほっぺも鼻も耳まで真っ赤にしてるユウトが
かわいくて
こっそり横顔
みてたんだ
あたしの右手が
ユウトの左手をつかんだ
ユウトはびっくりした顔で
あたしをみて
ほっぺも鼻も耳までさっきよりも、もっと真っ赤にしてるユウトが
愛しくて
ー大好きだなー
って思ったんだ
そしたらユウトが小さな声で
「ちっちゃい手」
って言って
ぎゅって握ってくれた
照れてる横顔をまた
こっそりみてた
その日の夜から
あたしが飲むコーヒーのお砂糖の数は
2つになった
お砂糖3つよりも
あまいあまい
コーヒーの味
最初のコメントを投稿しよう!