ポロのロングポロ

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ご飯を食べ終わったあと あたしはユウトにプレゼントをあげた ユウトはポロのロングポロをすっごく気に入ってくれて 「毎日着る!!」 って張り切ってたけど そういうとこ 好きだな って思うんだ ご飯も全部食べたし、プレゼントも渡し終わった 夕方の4時 さっきあげたあたしのプレゼントを着たユウトは 「散歩にいこうか」 って言った ユウトの左手があたしの右手をつないで あたしたちは夕暮れどきの河川敷をゆっくりと歩いた 夏の終わりの夕方は夕日がゆっくり消えていく まるで消えていくのが名残惜しいかのようにゆっくり それはきっと恋人たちのためなんだとあたしは思うけど 何も話さず でもつながってる だいすきだよ が、聞こえてくる 自転車に追い越されても あたしたちはあたしたち 道路には手をつないだあたしたちの 幸せの分身 が見える あたしは嬉しくてずっとその影を見てたんだけど 不意にその幸せの分身達が キスをした 夕日が消えていく それが本当にきれいで あの日ユウトと見た夕日は 一生忘れない ユウトが初めてのキスをくれた夜 あたしのコーヒーに入れるお砂糖の数は 一つになった お砂糖2つよりも あまいあまい キスの味
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