第十二話(最終話)
ディが住む家の外で、青年になったグランが泣いていた。グランだけではない。フォトルも、クロノスを含めた精霊たちも、精霊と交友関係となった人間たちも、ユニの死に涙を流した。木製の椅子に座り、ユニは眠るように息を引き取った。
ディは泣くのを堪えた。淡い光となって消えたユニ。そこから新しいユニが生まれることを理解していたからだ。
淡い光が輝きを増し、幼子の姿をしたユニが現れた。周囲がざわつく中、誕生したユニとディの目が合う。ディは腰を下ろし、ユニと目線を合わせる。
「みんな、どうして泣いているの?」
「悲しいから、だと思います。あなたが亡くなってしまったから」
「よくわからない」
「そうですよね。すみません」
そっとユニがディの顔を触る。
「あなたも。泣かないで」
「すみません……」
袖で涙を拭うディ。それからユニに笑ってみせる。
「もう大丈夫です」
「本当? 良かった」
ユニが笑顔になる。しかし今度は小首を傾げた。
「ところで、あなたはだあれ?」
また、ここからか。だがディは吹っ切れていた。何度でも側に居続ける。そう決めた。約束したのだから。ディは自身の胸に手を当てて、答える。
「初めまして、ユニ様。俺はディ。精霊王の……あなたの側仕えです」
完
最初のコメントを投稿しよう!