彼女のストーカー

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 二ヶ月くらい前、交際している彼女が俺に言ってきた。最近、誰かに後をつけられていると。  詳しく話を聞くと、仕事の行き帰りやどこかに出かけた時などに、いつも背後から視線を感じると言われた。  放っておけず、時間が取れる時は俺が彼女の側に常にいたのだが、それでも視線を感じると言う。  でも、気にして周囲を窺っているが、誰かいるような様子はない。  だんだんと、彼女の気のせいなのではと思い始めた時、俺はついにストーカーを見つけた。  ガラスに映り込んだ男の姿。その目は間違いなく彼女の方を向いていた。でも、ガラスにこそ映っているけれど、肝心の当人が見当たらない。  その後も、彼女といる時に、ガラスや鏡に映る男の姿をちょくちょく見かけたが、男自身は見つけることができなかった。 『私、もしかして幽霊につきまとわれてるの?」  今にも泣きそうな顔で彼女が言う。けれど、残念なことに、それを否定してあげられる言葉を俺は持っていなかった…。 彼女のストーカー…完

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