陽の怪人

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 かーえーれ! かーえーれ! というコールが鳴り響き、僕以外の戦闘員たちはバツが悪そうに小さくまとまり、なにも反論することもなく衣装を着たままその場をあとにした。  僕は、ケガをしたヒーローの男性を救護室へ運んだ。担架の必要はなく、肩を貸してあげると、彼はよろめきながらも歩くことができた。 「……ありがとう。本当に、助かったよ」 「いえ、当然ことをしたまでです」  二人きりになった救護室のベットに彼を座らせると、その男性は突然、僕の名前を呼んだ。 「カミヤくん」 「え? どうして僕の名前を?」 「当たり前やんか。ずっときみのこと、見てたんや」  聞き覚えのある関西弁。仮面をしたままの男の正体は、ツダさんだったのか? 「きみみたいな人をずっと探してたんや。正義も悪もない、新しい世界を作り出せる存在を。この腐りきった世の中を、きみの力で変えてくれ。きみはほかの人間とは違う。太陽のような存在。まさに、神。神や。きみの力で、この世界を救ってくれ」  僕の体から、陽光が差していたのかどうかはわからないが、その瞬間。  僕は、教祖となった。

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