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プロローグ
その町にはとてつもない奇妙な男がいる。
幽潟町三丁目の古びたアパートに一人で住んでいるらしい。
そのとてつもない奇妙な男は毎週月曜日に人を消すようだ。
ほら、いつか。あなたの隣から、とてつもない奇妙な男が蛙の小便をかけてくるぞ。
――――――
「じっちゃん? どうしたの?」
「おお、たっちゃんか。今日は月曜日だ。庭から蛙の鳴き声がうるさく聞こえてくるから、朝から心臓の調子が悪いんだよ」
「心臓? 調子悪いんだったら、寝てなきゃ」
「お、おう」
ぼくはじっちゃんを布団で寝かせるため、強引に後ろにある襖を開けて寝室まで連れていった。
じっちゃんの顔は、真っ青だ。
布団を広げて、その中にじっちゃんを押し込むと、ぼくは庭を見た。
真夏の酷な日差しを浴びる花壇の周りから、蛙の大合唱がする。今日は月曜日。人が消える日だ。
8月に入ったばかりのぼくの夏休みは、まだほんのちょっとあるんだ。
夏休みが終わるまでに、宿題は全然やってないけど、山先生から頼まれた夏休みの研究はこれからやろうとしているところだった。研究といっても、自由研究だ。

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