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冷たくなった手を
温めてくれる手はない
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泣きたくても
埋める胸もない
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糸は 張り詰め
心は 擦り切れる
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少し前まで春の木漏れ日の中に居たはず…
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一瞬のうちに…
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冷たく硬い 氷の箱へ
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優しくあたたかいまなざしは…
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冷たく尖ったツララのように突き刺さり…
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アタシを傷つける
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『これからの長い道のりを手を繋ぎ、同じ歩幅で並んで歩こう』
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なんて…
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信じてなかった
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聞き流した…
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曖昧な言葉並べて 逃げたんだ…
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『永遠なんて 有り得ない。 愛なんて 目に見えないもの信じない』
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そんなアタシの冷めた一言を
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軽く 笑い飛ばして
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相槌うってジョークにしたアナタ…
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少し肩を落とし 淋しそうな背中で…
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しばらくは こちらに顔を向ける事もなく…
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ただただ 相槌を繰り返す…
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本当は 愛 というものを信じてない訳じゃなかった…
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あんな事 言うつもりじゃなかった…
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ただ…恐かったんだ…
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始まってしまえば
きっと…終わりが来るから…
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終わってしまうのが
恐かった…
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一度言葉にして出したものは 二度と 消えない
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冬が始まる。
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