プロローグ 居候
それは、俺が中学一年の時だった
リビングに家族が集められた
小学四年生の弟拓翔と小学三年生の妹翔子は各々遊びたいゲーム、観たい動画があるらしい
「なーに?早くして」
「あとで聞くからいいでしょ!?」
俺は黙っていたが、弟達は、親の前でも平気で喚いた
父と母が顔を見合わせてから
「お前達のおばあさんが、もう長くないんだ」
そう言った父は、どこか元気がなかった
「長くないってなにが?」翔子は言葉の意味が分からなくて、素直に口にした
すると、横から拓翔が「死んじゃうって事だよ」というと、『祖母とは正月にお年玉をくれる人』そんな認識しかしてなかった翔子は、興味を失ったように「ふ~ん」と呟いた
「それでな、母さん……お前達のおばあさんが引き取って育てている子供をウチで引き取る事にしたんだ」
「なんだそれー?」拓翔がふざけたように声をあげた
「俺の妹の娘で、お前達の従兄弟にあたる子だ」
俺はふと、思い出した
今年の正月に、俺たち家族がばあちゃんの家にいった時、部屋から出てこなかったあの娘
偶然、その部屋のドアを開けた俺が驚いて声をかけたら、返事もしなかった
ばあちゃんに聞いたら「あの娘は、今具合がよくないから」と言っていたな
アイツが来るのか……アイツ何歳なんだろう?
俺、また面倒みろとか言われるのかな……
そう思うと憂鬱になった
―――
そして、次の週
アイツがやってきた
俺より一つ年下の
――小野 美思が
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