夫の弁当が、誰かの物だった

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夫への違和感を覚えたのは半年前。 自分で弁当用のクロスを買ってきた時だ。 彼は、家事全般が苦手、調理の知識もないし、買い物も面倒がる。 それなのに…‥ 「何で、これを買って来たの?」 「ピンク色だと、気分が上がるから!」 納得できなかったが、私はそれ以上追求しなかった。 (東横ハンドへ、わざわざ買いに行ったの?) クロスといえども1980円の高級品だった。 そして、次に気になったのは、お弁当箱の汚れに関してだ。 夫は自分が食べたお弁当箱を、一応洗ってくる。 それが、私たちの約束だったから。 しかし、雑な性格なので、何時も汚れが残っていた。 それが最近、凄く綺麗なのだ。 油汚れも完全に落ちて、指でこすると、キュキュッと音がしそうだった。 誰かに洗ってもらっている……これは100%確かだった。 (いったい誰なのか、桃子に聞いてみよう) 夫と私は同じ会社に勤めていたが、私は研究室勤務なので建物は別だった。 だから、夫の様子はあまり分からない。 桃子というのは、夫の隣の部署で働く私の同期だった。

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