夫の弁当が、誰かの物だった

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「明日は35度。猛暑日になるでしょう」 天気予報を確認すると、古いご飯をキッチンに放置して私は眠った。 そして次の日、そのご飯でチャーハンを作り、お弁当に入れたのだ。 上からごま油をかけ、紫蘇の葉を散らすと良い香りがして、食欲を刺激する。 焼き豚と、エビがゴロゴロ入った、美味しそうなチャーハンの完成だ!! 夕方の五時ごろ、本社の嘱託医から私に連絡が入った。 たしか、まだ20代の若い医師だったと思う。 「ご主人のお弁当のチャーハンを食べた人が、急に具合が悪くなりまして・・・ あれは、奥さんが作ったものですか?それとも冷凍品ですか?」 「私の手作り品ですが、夫の弁当を誰が食べたのですか?夫は大丈夫ですか?」 「誰かは言えませんが、どうも”お弁当交換”をしていたみたいです」 「えっ?大人が、”お弁当交換”をしたのですか?」 私はわざと驚いた振りをした。 「これって、私の責任になるのですか?」 「いや、奥さんの責任とは決めつけられませんよ」 「急に暑くなったし、お弁当の保管状態も関係ありますし、どこでが増えたのかは、簡単には分からないと思います」 電話を切ると、私は仕事を終わらせて家に帰った。 夫からは、何の連絡もなかった。 もしかしたら、いつものように、知らん顔するつもりなのだろう。 ただ、没収された弁当箱の事は、何と言い訳するのだろうか? あれは、漆塗りの高級品で、この辺に売っている物ではないのだから。 そして明日、 誰の机が空くのか―― 私は、それが楽しみだった。 ※※※ この作品には、スター特典の 短編がついてきます。 「その後」が、気になる方は、 ⭐️をクリックして、 お楽しみください。

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