北山side

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北山side

「……………宏太?」 突然に訪れてきた美優。 もちろん驚きはしたけど また来てくれたことに期待してしまった。 その期待が顔に出ちゃわないように素っ気なくしてたけど 今目の前で、泣きながら気持ちを伝えてくれたその姿に 思わずヒカリごと抱きしめていた。 「あの………え?」 困惑してるのすら可愛くて 更に密着させるように抱き寄せると いつものヒカリの香りに混じって、愛しい香りがする。 やっぱりこれだ。 どれだけ意地張って美優を遠ざけたって 好きなもんは好きだし そばにいてほしいもんは、そばにいて欲しい。 触れるだけでこんなにも簡単に答えは出る。 「俺も、美優のことが好きだよ」 少し体を離して目を見てそう伝えれば ポロポロと涙が零れ落ちた。 ヒカリを抱き締めてて拭えない分 俺が袖で拭ってやって、 こうやって二人で支え合っていきたいって思う。 「…………うそっ、だ、だって……、 咲彩さんは……?」 「とっくに別れたよ。 だからヒカリのことも保育園に入れて働かないとなって思ってたし」 「でも……、この前の飲み会の時は……っ」 「あん時はたまたま昼にヒカリの親権のこととか話し合ってて 夜に飲み会あるって言ったら預かってくれただけ」 「…………何それ、」 涙を目にためながらも 一気に不貞腐れた顔になった。 その顔がまた可愛くて ふにっ、とヒカリに負けないくらい柔らかくて涙に濡れた頬を優しく摘んだ。 「お前が急に大輔とのこと 見せつけてくるからだろうが」 「別にっ、見せつけたわけじゃないもんっ」 「どこがだよ、ずーっとあいつの隣にベッタリくっついてさ 後半なんて飲みすぎて無防備に潰れやがって」 「あれは………、だって………」 宏太のせいじゃん……、って俯いて呟く美優に 不意打ちで唇を奪った。 それに驚いて顔を上げるから 今度は目を合わせてゆっくりと、 ヒカリを間に挟んだまま、二度目のキスをした。

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