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本棚に追加1.誓い
小学六年の一学期が始まってしばらくしたころだった。
担任の木田先生がホームルームでこんなことを言い出した。
「このクラスになってすでに二か月だ。先生は一人一人が全員と仲良くなって素晴らしいクラスにしてほしいと思っている。
だからな、こんな目標を書いてみた」
そう言って先生が見せたのはA3サイズの画用紙で、そこには油性マジックで書かれたと思しき文字で、黒々とこう書かれていた。
――クラス全員と仲良くすることを誓います。
「これを掲示板に貼りだしておく。賛成と思う人は今日の授業が終わるまでにここに名前を書いておくように」
先生がこんなことを言い出した理由を、桜子は知らない。
ただ、この提案を聞いたとき過ぎったのは、いやだ、という思いだった。
もちろん、仲良くすることは大事だと桜子にだってわかっている。クラスメイトだし、いがみ合うことなく、みんなで笑って過ごせるほうが絶対にいい。
でも……そのみんなの中にはあの子も入るのだろう。
あの子、真由美も。
それは、どうしても。
――始まりは、三週間ほど前だった。

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