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科学が段々と衰退し、魔法が発達した世界。
人類は繁栄の一途を辿っていた。
何を恐れることがあろう?
何を怯えることがあろう?
強い魔力の持ち主は自らの力に傲り溺れた。
そんな世界のある街で。
奇怪な事件が起こったのは二百年前。
殺されてしまった一人の女性。
強い魔力を持っていたはずの彼女から綺麗に血が抜かれていた。
その日を境に人々は恐れおののく。
魔力はその血に宿る。
その血を吸い取る異形のもの。
それは古い文献にある吸血鬼だと誰かが言った。
吸血鬼。
異形のものがそう呼ばれるようになり、それは瞬く間に数を増やしていった。
そしてそれに立ち向かう『意志ある者』も一人、また一人と増えていく。
そんな世界の片隅で二人組の『意志ある者』が今日も舞う。
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