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二人共、無言になる。
私は先輩達の会話が気になって、聞き耳をたてた。
「でかいよなー!桐島 明日香。」
「なー。あんなでかい子そうそういねぇよ。」
「俺としては羨ましいな。」
あんまりでかいとか言わないでほしいな…。
胸の奥がキリキリと痛む。
「でも、女であれだけでかいと引くよなー…。」
「だって俺達と変わんねぇじゃん。」
…!
引く…よね。
そっかぁ…。
「なぁ、桐島くらいの女に告られたらどうする?」
「はぁ!?断るに決まってんじゃん。」
「小さくなってから来て下さい。ってなぁ?」
「あぁ!いいね、それ♪」
そのまま、先輩達は通りすぎて行った。
「…。」
「アイツら…!!」
「…。」
「桐島、気にすんなよ?」
「…ん。」
「でかい女が好きって男もいるし!ってか、そんなに気にしないし。」
「…。」
「…大丈夫なん?」
「…。」
“大丈夫。”
高橋に笑って言いたい。
“あんなの気にしてないから”って。
でも、口が動かない。
やだな。私、結構…
傷ついてる。
「…っう…。」
「桐島!?」
「ひく…うっ…。」
グスッ
「え、泣いてんの!?」
「…うるさぃっ…グスッ」
「…桐…島…。」
あー…。
高橋まで泣きそうになってるよ…。
泣き顔見られたくないのに
涙、止まんないよ…。
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