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「…咲季がもっと一緒に居られるように努力すればいいじゃない。」
「…。」
「私も協力するし!」
「うん…。そだねっ!」
よかった。
咲季が明るく戻った。
普段の咲季に戻った。
なんだか嬉しくて、私まで笑顔になってしまう。
「…咲季…。」
「んー?」
「高橋…と。」
「高橋くんと?」
「…何でもない。」
あれ?
「変なの。」
私は
“高橋と両思いになれるといいね。”
そう言いたかったのに。
言えなかった。
「…?」
おかしい。
…あ、高橋に咲季は勿体ないって思ったんだよ、きっと。
…うん。そうだよ。
「明日香?何一人で頷いてるのよ。」
「え?いや、高橋に咲季は勿体ないって思って…」
バサッ
「「!!」」
ノートが大量に落ちてきた。
今は三階だから…。
四階の人…。
ノートをとりあえず、拾ってみる。
2ー1 桐島 明日香
「私のノートだ。」
「数学かぁ…。一組だよね。」
「あ♪咲季の好きな高橋のノート発見。」
カンカン
「だからー?」
カン…
「あはは、言ってみただけ…」
「それ。」
「え?」
上から声がした。
「俺が運ぶから、貸して。」
!
咲季と洋服買いに行って、高橋と会って…。高橋の隣に居た人だー!
デカい。私よりデカい!
がっしりしてるなぁ、やっぱり。
きりっとした顔立ちで…。
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