1693人が本棚に入れています
本棚に追加
「…あ。」
何やら正面玄関の方が慌ただしい。
「クラス表!もう、配ってるの?」
ダッ
「あ!咲季、待ってよ!」
そんな事を言いながら、私も咲季の後を追った。
「…はい、明日香っ。」
「あ、ありがとー…。」
咲季に渡されたクラス表を広げて見る。
えと…。奥村…。桐島…。
「…あー…。」
咲季が力のない声を出し、表をヒラヒラ回しながら私に言った。
「…あたし、五組。明日香は一組。」
咲季に言われ、五組と一組を見てみた。確かに私が一組、咲季が五組だ。
…ホントだ。私、一組かぁ。咲季と離れちゃった。
…確率低いのわかってるつもりだったけどさ…。
一緒じゃないのはやっぱり寂しい。
「…もー…。元気出してよ、明日香っ!あたし一組に遊びに行くから…ね?」
「…私も行くー…。」
「うん。じゃ、体育館行こ?」
咲季は私の背中を押して、大丈夫。と言ってくれた。
最初のコメントを投稿しよう!