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武井薫くんか…。
静かな人…。
高橋と正反対だ。
皆、薫くんみたいだったら教室も静かになるのに。
無理な事だけどね。
「高橋ー。」
「あー?」
「…薫くんて…どんな人?」
「薫?あぁ、知ってたんだ!怖いオーラ出してるだろアイツ。」
「そう!なんかね、俺に触るな、俺に寄ってくるな…みたいな!」
「うん。そうだよ、薫は。見た目のまんま♪」
「…でも…。」
“言わねぇよ。”
「すごくいい人…だよね?」
「まーね。薫はいいヤツだ。」
「ふ。高橋とは大違いね♪」
「なんだとぅ!?」
「静かでいい人の薫くんに対して、高橋は小学校低学年みたいな外見で中身はがきんちょだもんね♪」
「うっぜぇー!何だよ、チェホンマン並みの身長で中身は毒舌女のクセに!」
「はー!?ちょっと待って、チェホンマンはもっと大きいわよ!」
「変わんねぇよ、巨人女!」
巨、巨人!?
ムカつく…。
「何よ、アンタちょっとは薫くんみたいに静かになったらどう!?」
「薫、薫って!そんなに薫の事好きか!」
「違っ…!!」
「俺がどうかしたか?」
「「うぉ!?」」
気配もナシに薫くんは私と高橋の間に立っていた。
「冬吾、手紙後ろに回せって。桐島も。」
「あ。忘れてた!」
「私もだ!」
喧嘩?は中断。
私は慌てて手紙を後ろに回した。
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