馴染みのディーラーに勧められ、衝突防止機能がついている車に試乗させてもらうことになった。
前の車と一定以上車間が詰まると警告音が発せられ、あまりにも近い場合には緊急停止する。
機能の説明を聞き、近くの公道を一回り走ってきたのだが、その道中がとんでもなかった。
前方に車なんていないのに警告音が鳴りまくる。時には車が停止してしまう。
このシステム、壊れてるんじゃないのか?
腹が立つより、試乗車がこんな状態でいいのかと、むしろ案じる気持ちになり、このことを伝えようと考えながら戻ったら、敷地内に入る寸前、また警告音が鳴り響いた。
ただ、今回だけはこれまでと勝手が違った。
前方僅か数十センチの位置に、本当に車がいたのだ。でも、俺がブレーキを踏むよりも、車が自動停止するよりも早く、その車は消えていなくなった。
…もしかしたらずっと、この車の前にはあれがいたのか? だから絶えず警告音が鳴り、停止もしていたのか?
だとしたらこのシステムは大した性能だ。でもそのせいで、本来なら見えないものに関わることになってしまうから、勧められたけれど、この車は合わないと、今後の購入候補には入れないようにしよう。
衝突防止システム…完
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