パーティー

1/5
前へ
/108ページ
次へ

パーティー

「おはようございます! 常務」 「おはよう」 月曜になり、マンションまで迎えに来た戸部は、今日も元気に挨拶する。 (そういえば戸部も今年26歳だから、彼女と同い年か) そんなことを考えながら、左京は車の前で桜子に向き直った。 「行ってきます」 「行ってらっしゃいませ、左京さん」 キリッとした表情で小さく頷き、戸部が開いた後部ドアから車に乗り込む。 パタンとドアが閉まり、何気なく窓の外に目を向けた左京は、楽しそうに桜子に話しかけている戸部の姿にハッとした。 (あいつめ……) 中からドアをガチャッと開けて車を降りると、戸部も桜子も驚いたように左京を振り返る。 「どうされました? 常務」 「いいか、戸部。今後『これから帰る』の連絡は私がする。戸部は一切しなくて良い。分かったか?」 「は、はあ……」 「早く行くぞ、戸部」 「はい!」 戸部が慌てて運転席に回ると、左京はもう一度桜子に声をかけた。 「それでは行ってくる」 「はい。どうぞお気をつけて」 にこやかな笑顔を向けられ、ようやく左京は車に戻り、今度こそ出発した。

最初のコメントを投稿しよう!

4337人が本棚に入れています
本棚に追加
広告非表示!エブリスタEXはこちら>>