小さい幸せ

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「…こっちの方がいい…」 少し照れながら 今度は井上がギュッと 俺の手を握ってきた。 さっきよりも井上の 手の温もりと感触を感じた。 気づけばちゃっかり恋人繋ぎ。 井上は相変わらず ムスッとした顔のまんまで また机に突っ伏したけど。 それでも見える耳は真っ赤で。 今更なんでこんなことで 照れるねん、 なんて思ったけど こんなことでも自分を 意識してくれてるんや、 そう思うと俺まで 照れてしまった。 嬉しさと恥ずかしさで。
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