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本棚に追加第十五話
百花が女中から秘書に変わったため、仕事の内容も今までと異なるようになった。まず、掃除や洗濯といった仕事は免除され、それよりも新樹がすぐにためてしまう書類の納期確認から始まり、全体のスケジュールを調整する。すると航平は新樹の執務の補佐に専念できるため、今までよりも効率的に仕事が進むと喜んだ。
新樹も当主としての仕事に真摯に向かい合っているが、やはり未成年という点からも、その能力は限られており、経験不足によってうまく回らないのも多々ある。
それでも文句は言わずに執務をこなすのだから、当主としての自覚はあるのだろう。ただし、仕事に対して前向きかと問われると、文句は言わないが不機嫌な態度をまき散らすのが常である。
しかし、それも百花が常に近くにいるようになって減ったらしい。適度に百花が「休憩しませんか」と声をかけ、新樹が好きな甘いお菓子を用意しているのも、原因の一つだとか。
とにかく航平は、今までよりも仕事がやりやすくなったと拍手喝采である。
百花も、今までの仕事もやりがいはあったが、今の仕事は目に見えて彼の役に立っているという実感が持てるため、以前よりも充足感を味わっていた。

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