凪底ヒステリリック

ナギくんはあたしのヒステリックを吸い込んでいく

空焚式部

11分 (6,342文字)
沼です

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あらすじ

メンヘラ代表の「あたし」が嵌まっているのは、どんなワガママや八つ当たりも、すべて受け入れてくれる男・ナギ。そんな二人の関係は、ある「音楽」との出会いによって静かに変わり始める――。

感想・レビュー3

底なし沼みたいな男だ……。

凪くんは『愚痴や闇、病み』をただただ飲み込んで昇華する沼ですね……。そこに優しさや同情は存在せず、『ひめい』が昇華するために取り込む材料でしかない。取り込まれたものが水面に波紋を齎し、その波紋が凪くんに生の実感を与える……。『ひめい』のネーミングは『悲鳴』なのでしょうか? 心に向き合っているようで向き合っていない、報われるようで報われない、なんとも面白い話でした。
ネタバレあり
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沼の底で差し出された優しさ――依存と救済の境界を描く切ない物語

 主人公のどうしようもない孤独と自己否定が、とても生々しく伝わってくる作品でした。  ナギくんは積極的に救おうとはしないけれど、どんな感情も否定せず受け止めてくれる存在。その優しさに主人公が少しずつ依存していく様子が切なく、読んでいて胸が苦しくなります。  特に印象的だったのは、ボカロ曲との出会いによって主人公の世界が変わる場面です。音楽がただの娯楽ではなく、「生きる理由」や「居場所」になっていることが伝わってきました。  終盤で明かされるナギくんの背景も秀逸で、主人公が見ていた優しさと現実とのズレが鮮やかです。それでも最後に残るのは裏切りではなく、人の痛みに寄り添うことの尊さでした。
ネタバレあり
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沼男の定義が面白かった!

最後までナギくんが何を考えているのか分からなかったのがとても印象的でした。 主人公視点で描かれているからこそ、読者も主人公と同じようにナギくんを理解しようとしてしまうのですが、結局最後まで本心が見えない。その余白がすごく面白かったです。 沼男という言葉も、一般的な「人を沼らせる男」というより、ナギくん自身が沼のような存在なのだと感じました。振り回したり、追わせたりするわけではないのに、なぜか離れられない。 また、主人公はナギくんを何でも受け入れてくれる人として見ていますが、読み進めるうちに、ナギくん自身はほとんど何も返していないことにも気付きました。 否定もしないけれど肯定もしない。アド
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公開日2026/6/20

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