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「な~に?デートのお誘いですか??」
奈緒はチケットをちらつかせながらそう言ってきた。
僕はそれを見てドキッとした。
「な、なんだよ!四枚あるなら早く言えよ」
僕は本当に、奈緒をデートに誘いそうになった。
別に二人でもよかったが。
「だ、誰と行くんだよ?」
僕は、自慢の上がり症のために、直ぐに噛んでしまった。
奈緒はそんな僕とは裏腹に、チケットを見ながら考え込んでいた。
「うぅ~ん、せっかくみやびからデートのお誘いがあったから…一緒に行こうか。」
奈緒はそう言い僕の顔を見てきた。
もちろん嬉しいが…。
「ちょっと、待てよ!四枚あんだから四人で行こうよ!」
僕には、男女二人っきりでプールに行くほどの勇気は無かった。
なんせ、彼女いない歴十七年目ですから…。
「ふぅ~ん、私と二人じゃ不満と。…わかった!私は晴香を誘うから、雅は拓哉くんでも誘いなよ。」
奈緒はちょっと不機嫌気味にそう言い、部屋に消えていった。
「おーい、そう言う意味じゃ……第一僕がそんな勇気あるわけないだろ……。」
僕は急ぎ拓哉をプールに誘った。
拓哉も僕に用が有ったみたいで、直ぐに行くと言っていた。
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