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僕は急ぎ用意をして外に出た。
奈緒が僕の家の前で待っていた。
「ほら、みやび行くよ!」
奈緒は元気よく手を振り僕を呼んだ。
「奈緒はしゃぎ過ぎだよ。」
奈緒は僕にチケットを渡して歩き始めた。
僕も奈緒の後に続いた。
「晴香は先に行ってるってよ。拓哉君は?」
奈緒は後に振り向き、後歩きをしながら聞いてきた。
「拓哉も先に行ってるって。」
僕は頭の後で両手を組みそう言った。
結局奈緒と二人で市民プールまで行くことなった。
「なぁ~どうやっていくんだ?」
僕は眩しいほど明るい空をみた。
奈緒はバスで行く、と言ってバス停に向かった。
「競争ね。」
奈緒は笑顔でそう言い、走りだした。
僕は不意をつかれたので、少し遅く走り始めた。
「ちょ、負けるかぁ~!」
実は、僕は短距離が得意だった。
そのお陰で、奈緒との距離もどんどん縮まっち。
僕は最後の力を出して奈緒を追い抜いた。
「はぁ~うれゃー!!!…奈緒遅いな。」
奈緒は悔しそうな顔をしていた。
「……よぉーし勝った。」
僕はガッツポーズを作った。
その後、数秒ごに奈緒がゴールした。
「はぁ…はぁ…やるわね。次は負けないから。」
奈緒はそう言いベンチに座った。
「あぁ~暑い。走ったから余計にやばい。」
僕は急ぎ奈緒の隣に座った。近くに木が植えてあるのでちょうどよく木陰になる。
「微妙に涼しい…早くバスこいよ。」
僕はバスが来る方向をみた。
すると、ちょうどよくバスがきた。
「おっ、きたきた。」
僕と奈緒は急ぎバスに乗り込みプールに向かった。
僕は涼しいバスの中で寝てしまった。
奈緒は鼻歌を歌いながらプールに着くのを待っていた。
三十分位で市民プールに着いた。
奈緒に起こされ僕は少し背伸びをしてからバスから降りた。
「よし、奈緒早くいくぞ!」
僕は走って入口まで向かった。
奈緒も僕の後についてきた。
入口の前では、晴香と拓哉がいた。
僕は二人に手を振った。
「おーい!拓哉、晴香ちゃ~ん」
僕は二人に近付くにつれて、拓哉の異変に気付いた。
「…拓哉!なんだよその頭?」
拓哉の髪の色が茶色に染まっていた。
「おー雅!気付いてくれたか!?」
拓哉は髪を触りながらさう言ってきた。
少しチャラくなった拓哉はかっこよかった。
「拓哉さん、夏休みデビューですか?」
僕は笑いながら拓哉に聞いた。
拓哉も笑いながら頷いた。
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