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「ねぇーねぇー、あれやろうよ!あれ!?」
僕は奈緒が指差す方を見た。
「…ウォータースライダー??」
そう、奈緒の指差す方には、やたらと立派なウォータースライダーがあった。
「ふぇーあんなの乗れないよ…。」
晴香は弱々しい声で言った。
正直、僕も苦手だった。
「なぁ…奈緒、考え直せよ。」
僕は晴香を見ながら言った。
晴香も首を縦に大きく振っていた。
…しかし、奈緒が考え直す訳が無かった。
「いいからいいから、ほら行くよ!」
奈緒は僕と晴香の手を無理矢理引き、ウォータースライダーまで行った。
「今なら空いてるよ。」
奈緒はかなりはしゃいでいた。
「おいよ!マジかよ…」
僕の想像遥かに越える高さ、長さだった。
晴香は既に何も話そうとはしなかった。
「…晴香ちゃん大丈夫?」
「………………。」
そんな事お構いなしに奈緒は先に行ってしまった。
「じゃあ、お先に!」
奈緒の楽しそうな声が聞こえてきた。
僕は後をみた。
次々にウォータースライダーをやるために人がきていた。
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