さっちゃん

2/4
77人が本棚に入れています
本棚に追加
/21ページ
これは噂なのですが、実話だそうです。 ある所に「さちこ」と言う3歳の女の子がいました。 このさちこちゃんはよく「さっちゃん」と呼ばれていました。 けれど歳の割りには他の子と比べると明らかに身長が小さかったのです。さっちゃんは小さいながらも悩んでいました。 そこで、さっちゃんは大好きなお母さんに 「どうすればもっと大きくなれるの?」 と聞きました。お母さんは、 「牛乳を飲んでバナナを沢山食べるときっと大きくなるわよ、この二つは栄養がいっぱい入ってるからね」 と言いました。でもさっちゃんは牛乳がキライだったので、バナナだけを毎日1本ずつ食べていました。 翌日の夕方、さっちゃんとお母さんは買い物に出掛け、昨日でなくなったバナナを買いに行きました。お母さんはさっちゃんが毎日頑張ってる姿を見て 「さっちゃんいつもバナナ食べて偉いわねじゃあ家に帰ったらバナナを使った美味しいデザート、作ってあげるからね」 と言い、さっちゃんは嬉しくて仕方がありませんでした。 その夜、残酷な事件が起こりました。家路に着く途中、さっちゃんとお母さんは通り魔に逢い、さっちゃんは心臓を一突き、お母さんは手足を切り取られるという、なんとも悲惨な殺され方をしました。 その通り魔はいっこうに捕まらず同様に手足を切り取られての惨殺事件が続き、同一人物との推測で捜査が進められて行きました。 とある男の子、A君は噂話が大好きでしょっちゅう友達と学校で恐い話をしていました。 A君「最近の惨殺事件って、さっちゃんって言う女の子の幽霊が殺した犯人を怨んで探し回っているんだって。 しかも殺し方はそのお母さんが殺された時と同じ、手足を切り取るんだとさ。 それでね、必ずらなきゃいけない事があるんだ。 この話を聞いた人は、寝る前に枕元にバナナの絵を置いて寝なきゃ、さっちゃんがその人を犯人だと思って切り殺しに来るんだってさ。」 すると担任のK先生が 「そんなデタラメな話はやめなさい!!それより早く席に座って!」 教室にそういって入ってきました。 渋々A君は席に着きました。 その日の夜 、A君はそんな噂話すっかり忘れてぐっすり眠っていました。
/21ページ

最初のコメントを投稿しよう!