カフェ探偵ブレンドNo.3 静寂の池

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 男の持つナイフの切っ先が探偵の腹部に突き刺さる、だがその刹那、探偵の強烈な手刀が男の手首を叩きナイフを払い落とした。そして探偵は男を背負い投げで雨で濡れたアスファルトに沈めた。 「痛ってー」男が呻いた。 「銃刀法違反、及び公務執行妨害で逮捕する」制服を着た警察官二人が男を両脇から抱え起こすとパトカーに押し込んだ。 「逮捕にご協力いただきありがとうございます。腕は衰えていないようですね。と言いたいところですが、もうお若くないのですから危険なまねはしないでください。あなたは今は普通の民間人ということをお忘れなく」  長身の女刑事はハシビロコウのような目で探偵を睨み付けるとパトカーに乗ってその場を去っていった。  探偵はグレー色のコートの襟を立てて、パトカーの走り去ったのとは反対方向に雨の中を歩いて行った。  雨の日の昼下がりのこの駅前で起こった逮捕劇を近くのファストフード店内からスマホで撮影する一人の女がいた。

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