一筋の光

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「いいよ…もう。誰だってエイズに感染している人と一緒にいるの嫌な事は、分かるもん。」真奈美が駆け寄って来て、「かすみ…あたし、最低な事したよねぇ…。許して欲しいなんて言わない。本当にごめんなさい…!」真奈美は、あたしの前でボロボロ泣いていた。「真奈美…泣かないで…。ありがとう…。話を聞いてくれただけで嬉しいよ?だから…泣かないで。」あたしは、思いっきり笑った。本当は、凄く辛いはずなのに、何だか…すっきりした。 (あたしのやった事は、間違いじゃ無かった。自分が思った事を一生懸命すればいい…。それって、凄い事だよねぇ!!)あたしは、体育館を出た。 あたしは、春人のところまで走った。 「春人…!!」春人は、振り向いてくれた。「春人…、ありがとう…。あたし、ちゃんと言えたよ。気持ちも分かって欲しい事も…。これで、良かったんだよねぇ…。」あたしは、そう言って春人の顔を見上げた。「うん。間違ってなんかない…。かすみは、思った事をやっただけなんだから…。頑張ったな!」と言ってあたしをキツくでも…優しく抱きしめてくれた。
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