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時間は彼女を美しく変えていた。
周りから見たら僕たちはカップルに見えると思うと少し誇らしげに思えた。
『…んぱい!
先輩!もう帰りましょ?
雨がきつくならないうちに。』
僕たちは降りる駅がちょうど同じだったので、電車に3,40分に揺られて帰った。
雨はあがったがもう夜だからあたり暗くなっていた。
『送ってくよ。』
『えっ。悪いですよそんな…』
『いいから!』
『…すいません。お願いします。』
彼女の家は駅からさほど離れてなく歩いて10分ぐらいのところにあった。
『あれ?先輩身長伸びましたよね?』
『178くらいだから…8㎝くらい伸びたかな。』
『やっぱり!おっきくなったと思ったんですよねぇ。』
『まあけっこう変わったのかな。』
『ねぇねぇ先輩!あの頃の身長くらいにしゃがんでみてくださいよ!』
『えっ?なんだよそれ?』
『いいから!はやく!』
『ったく…。』
唇にそっと…ふわっとした感触があった。
『よかった。これならまだ届くや!』
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