軟禁

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「あんたはー!!よくもそのままこんな所にのこのこやってきたもんだわ!!魔の者を相手にしてきたなんて馬鹿じゃないの!?大体いつもいつも供のモノを連れて行きなさいとガミガミガミガミ!」 「…ごめんなさい!!でもオレがどんな怪我をしても平気なのは知っているだろ…?ちゃんと歩いて帰ってきて、こうして説明できた。怒らないで…?」 「怒るわよ!キャロル、ねぇ何で貴女にはお使い程度の依頼しか回していないのか判っているのかしら。今回も私用の珍しいスパイスを運んでもらうだけのお仕事よ。多くは出せないけれど簡単な冒険者のお仕事だわ。そうね、そちらの彼……魔の者と争うなんて体が無事で澄むわけはなかったわよね。…ー見たわよねー」 アリウスは砂漠で起きたオレのありえない体の変化を思い浮かべたのか、軽く頷いた。 「カーリー様。ごめんなさい…。」 彼女は、本当に怖いんだから。 「テラちゃん、居るかしら?今日は貴女を軟禁するわよ。出来るだけ宮殿本部からは離したいから別院へ送り、この宮殿外には見回り兵を沢山つけてね。彼女には第三隊副隊長のマドックをつきっきりの監視係に任命。明日はまずアリウスさんを交えて魔の者に対しての事態を国で話し合います。対策本部を設置し、各地代表、騎士団長、隣国代表を招き、事態の説明を行い、来たるべき災いに向けての精地としての構えを取ります。 キャロルちゃん、今の貴女は私の監視下にあり自由はないのよお~?今夜、時間が空けばそちらに行くから、覚悟しなさいな!」
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