夜更け過ぎ…

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なんと精神が不安定になるような光景か。 自分がされたわけでもないのに、僕は思わず頭をかきむしっていた。 しかし その壮絶な光景を前に、隊長のような男はまだこの場を良しとはしなかった。 「コーリン!!」 !?? コーリンさんは、昨日知り合ったあの美人ですよ。 まさか、この宮殿にいたのですか! 姿を探すと、確かに彼女は魔術隊の中にいた。 「分かっているわ。えぇ…」 隊長の声にこたえる彼女。 列の一番奥。魔力の渦巻き始めたこの陣形でかなり有利な環境にいた。 そこで3列目の2人が構えた。放ったのは魔術防御魔法…のようなもの。 それらは兵の衣類に反応して、兵達は攻防強化とあわせて完全耐性のある最強兵に仕上がった。 ここで追記をすると、一般の攻撃魔術は範囲攻撃。 大味であり、場所の特定をするのは皆無に近い。さらにこのような狭い廊下では、自分の見に危険がふりかかる。 そこで魔術師は魔術に耐性のある分厚い衣類を身にまとうのだ。
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