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しかし兵にそれを施そうとすると、剣や打撃のダメージを軽減する鎧を纏うことが出来ない。
こうして魔術で耐性をつけるしかないのである。
その魔力は僕の上着にも冷たい風となってまとわりつき、一体何から守ろうとしているのかの想像がたやすかった。
これは氷の魔力。
冷で守るのは炎の力。
何故なら魔力には中和という特殊な効果があるからだ。
「焼き尽くせ!!無限の炎よ!それは魔の者、我の敵よ!!」
彼女が言葉を放つ。
それは魔力を形にするための着火剤。
彼女の体から渦をまき吹き出たのは
とても純粋な、灼熱の業火。
魔力の流れを作り、素直に向かうは魔のその者に!!
中身の開いたその体は、廊下の天井ごと炎の中に焼かれ、肉の焼ける音も聞こえないくらいに、
燃えつくされたのであった。
そこに魔の者の姿は跡形もなく無くなっていた。
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