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滑らかに魔法戦が終わる。
魔の者を一体倒したことに兵達が一斉に歓喜の声を上げだした。
そんな中。
「すいません!貴女…」
僕はコーリンさんの後を追おうと、ぞろぞろ退却していく兵達の中を探した。
しかし最後列にいた彼女は皆に功績を称えられ、持て囃されている真っ最中。
ふと声を掛けるタイミングを見失ったとき、逆におい、と僕を呼ぶ声が聞こえた。
魔の者の手を地面に刺した兵士だ。
その者を良く見ると、確かにこいつも昨日見た覚えがあった。
そう
エリザだ。
「なぁ、お前昨日のだよな」
爽やかな少年のような透き通った声。
一見ボーイソプラノ。
名前はエリザ。
その微妙なギャップに面食らいつつも、背が高くて、こちらの中身まで見抜こうと食いつく鋭い目つきをしている彼女は、一見男性とも見えるのだ。
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