彰二

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漁港から市街地までの道のりを、幾度となく行き来して探したが、 ヤツの姿を発見する事もなく朝を迎えた。 … 仕方なく、彰二は松山市の自宅へと向かった。 … 疲れで頭のスミがピリピリしていた。 (ひょっとして…あれは夢だったのか?) 夜明けが近くなるにつれ、幾度となく自問自答を繰り返している自分がいた。 あまりにも現実ばなれしていて、確信が持てなくなるほど、疲労感は思考を鈍くしていた。 (とにかく…寝よう…) アパート前の駐車場へと車を入れ、サイドブレーキを引いた。
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