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「…………あなた昨日は中学の時の友達と二年ぶりに会えるって楽しみにしてたのよ……」  母は本当に話してもいいのか迷っている様子でゆっくり話していく。 「それは大丈夫よ、お母さん」  私は少し苦笑しながら言った。 「そうね、あなた……潤君と一緒に――」 「っ……!!」  母の口から私の世界で一番大事な人の名前が出た時……私の頭が一瞬で真っ白になった。  彼の名前を聞いた途端に全てを思い出したからだ。 「潤君は……?」  意識せずとも口から漏れた言葉。 「え……?」  聞こえなかったのだろう、母が聞き返してくる。 「潤君は今どうしてるの!!!?」  怒鳴る。  母は何も悪くないのに怒鳴ってしまった。 やつあたりに限りなく近かったと思うけども、怒鳴らなければいてもたってもいられなかったのだ。  最悪なことを想像してしまったから……。 「…………」  母は顔を伏せたまま黙って何も言わずにいる。 「なんで黙ってるの? ねぇ、お母さん……? ねぇ……何か言ってよ!!」  私は手が痛くなるほど握りしめ、ベッドの脇におもいきり叩きつけながら叫んだ。
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