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時計を見ると七時、消毒されたような白いカーテンの向こう側は朝日で明るくなっている。
いつの間にか眠っていたみたいだ。
さっき見た夢……二日連続で同じ夢を見るなんて変な感じがして、やけに気になる。
と、そこに母が病室に入ってきた。
「あら、おはよう瞳。起きてたのね」
「お母さん――」
私は母の顔を見てまた後悔をした。
母の目は赤く腫れ上がっていたのだ。
「――昨日はごめん。つい……やつあたりしちゃって……」
私はとてもやりきれない思いになり、母に素直に謝った。
「いいのよ。それより……いや、やっぱりいいわ……」
母の言葉は歯切れが悪く、なんとなく私の心に引っかかった。
「ちょっとトイレに行ってくるわ……」
そう言って母は立ち上がり部屋を出ていった。
と、そこで私は床に一枚の写真が落ちているのに気付いた。
なんだろうと思って拾い見ると、そこには……悲惨な状態の死体が写っていた……。
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