“性”という境界線

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「んっ…ちょっと…しつこい」 「良いじゃん…今日だけ、な?」 「…ん…っ」 先ほどからしつこくキスをしているお二方は、キスをしている方が坂江一真。キスをされている方が南圭介。 なんだかお熱いのは気のせいではありません。 場所は学校の中庭の外れ。 圭介が木と一真に挟まれ、おまけに木と一真に隠されている状態。 「ん、ん…っ」 「は…けい…」 一真が熱い吐息と共に一真しか呼ばない呼び方で圭介を呼びます。元々一真はキスが巧いので、圭介はあっという間に腰が砕けてしまいました。 支えがなければ座ってもいられないので、必死に一真にしがみつきます。 「けい…」 「も…だからしつこいってば…」 優しく抱きしめられて、憎まれ口を叩きながらも、圭介はまんざらでもないようで、その広い背中に腕を回しました。
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