『Start・~始まり~』

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見るからに頑丈そうな…到底 女性の力では開けれそうもない 扉が龍治の目の前にあった…。 「見るからに重そうな扉ですね… 綾香さんがこれ開けるんですか…?」 龍治の問い掛けに対し綾香は 不思議そうな顔して見せた…。 「…?龍治さんは主人に逢いたく ないのですか?この扉の向こうに 主人は居るのですが…」 どうやら龍治の綾香に対する問い 掛けが綾香には違う受け方をして いたようだった…。 「いや…そういう意味じゃなくて …開けれるんですか?この扉…」 やっと理解した綾香は龍治を少し 残念そうな顔で覗きこんだ…。 「…龍治さん、私がこの扉に触れ なくても、扉はちゃんと開きます から…変な心配はしなくても良い ですよ?」 一息おいて、綾香は扉の隣にある ボタンに指をあてた…。 「…御主人様、龍治様をお連れ いたしました」 すると扉の上部から少し掠れた 声が聞こえてきた…。 「おお…綾香か、うむ。御苦労 だったな、扉を今開けるから少し 待っててくれ」 少しして頑丈そうな扉は轟音と ともに左右へと動き始めた…。 「こ、この扉…中から開けるん ですか?そ、それに音が…(汗) は、半端ないですね…」
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