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『君と涙と夜』
1.
明かりも付けないで
暗闇に溶けた君は
ただひざを抱きしめて
哀しみに泣いてるの?
渇いてしまった街で
希望とはぐれてしまう
そんなことはもう
ありふれているけれど
「しょうがない」って蹴飛ばせない
真っ直ぐな君だから
誰も見てないその部屋にいたら
溢れてしまうんだね
※
カーテン広げ窓を放てば
ほら透明な夜が
柔らかい風で
慰めてくれる
見上ると星空
2.
夜がこんなにも暗いのは
涙を隠す為
夜がこんなにも静かなのは
自分を見詰める為
「しょせん夢」って大人なトゲで
傷ついてしまっても
君は君が描いている景色を
塗り替えなくてもいい
※
サンダルつっかけドアを開ければ
誰もいない夜道
心澄ませて
歩いてみよう
月が照らす足元
3.
忙しなく動くこの世界で
擦り減ってしまったら
立ち止まって休んでいいんだよ もう泣かないでいいよ
※
腫らした眼で見るいつもの夜は
いつもより綺麗だろう
それは君が
君自身を
好きになれた証拠
※
カーテン広げ窓を放てば
ほら透明な夜が
涙の理由を
優しく包む
見上げると星空
月は照らす君の頬
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