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『ぁ~‥また俺?』
「だッてハル、ジャンケン弱いンだもん(笑)」
少し小柄で、大きなブルーの瞳をした少女は
そう言って
隣でふて腐れている
きれいな黒髪の少年<ハル>へ笑いかける
<ハル>と呼ばれるその少年は
舌打ちをしながら
大量の荷物を見つめる
『なぁシゼ‥』
吸い込まれてしまぃそゥな
漆黒の髪を一つに束ね
ニヤッと笑うと
先程の少女<シゼ>に視線を流した
「だ‥だめだょ!!こんな所でもし外の人に見られたら‥」
何かを察したのか
シゼはハルを怒鳴りつけた。
『平気だって★ここはもう村も近いし、こんな山に外の人間なんていね-って』
シゼがため息をつくと同時に
ハルは目を閉じた‥
閉じたその目を再び開けたその時
ハルとシゼ
そしてその回りの荷物が
勢いのある風にのって浮かび上がる
不思議な力を持つ少年
ハル
この少年を中心に
物語は動き始める‥
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