あの月に願うこと

監獄の中

龍闍は、科学者に捕まった。科学者達は、龍闍を畳二畳分の広さしかない、小さな檻の中へと閉じ込めた。首に首輪をつけられ、首輪と檻を一本の鎖が繋いでいるため、身動きが取れなかった。

「おい。こっから、出せよ。テメェら、俺様をこんな所にいれてどうするつもりだ」

「お目覚めかな。狼男君」

「テメェ、誰だ」

龍闍は喧嘩腰で科学者に問いかけた。科学者は、不気味な笑みを浮かべながら答えた。