日常

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セントクリナミナル学園高等部 ここは、どこにでもある普通の高校。 入学には受験もなければ推薦といったものはなく中学を卒業したらエスカレーター式に入学できる学校であり、大和もそんな生徒の1人である。 大和は何の科目が得意と言うわけもなく成績は常に真ん中、部活、生徒会役員は何もやっておらず、毎日をただ空気のように過ごしていた。 キンコンカンコン4時間目の授業が終わり昼ご飯の時間がやってきた。 教室はざわめき出し男女生徒は机を向かい合わせ昼ご飯を食べる準備を始めた。 一方でやる気のない大和はそんなざわついた中でもまだ夢の中だった。 そしてまたも朝と似たような光景を見ることになる。 バチコーン またも机に伏せて無防備な背中を襲撃された。犯人は言うまでもなく愛香だ。 「大和、お昼だよご飯一緒に食べよう」襲撃され吹っ飛ばされた大和を気にもとめずに淡々と2個の机を向かい合わせ持参してきた弁当を広げた。 「あのさ愛香?もうちょっと普通に起こせないかな?」 あまりにいつものこと過ぎるのでさすがに無気力無関心な大和でも腹が立ったみたいだ。 「だってさ大和普通に呼んでも起きないんだもん」 「あのなー」 と言いながらそれ以上先は言わなかった。 大和はこんな日常の関わりが違和感もなく、こんな日常が当たり前な日常だと思っていた。
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